ウニ(棘皮類)の写真1
海底に配置された肉(カルネ)達
作曲家が飼育している水槽のウニの写真を載せていきます。
深藍色の海底で蠢く、[命の肉(カルネ・デ・ラ・ヴィタ)]達・・
掲載されている詩は、私の自作の詩からの抜粋です。
2ページ目はこちら←Heliocidaris crassispina
荒い死の波にひたすら耐え、安定した無秩序の中、漁師達に叩き割られる・・・
■海洋生物は、私にとってあらゆる作品の源泉であり、
死とキリストの物語なのです・・■蠢く筒である無足類(アポディーダ)達が砂につけた筆跡を辿る・・
Holothuria leucospilota
ニセクロナマコ
海藻はまるで死骸だ!!
蟬脱し、手の皮がめくれた水死体の様な錯誤した虚像を我々に見せる・・
Asterias amurensis
マヒトデ
■人間が生活圏の中で使用しない言葉は[神に隠された秘密の言葉]であり、
その真理を日の当たる砂地にまで持って来て乾かし、
台無しにしてしまうのが、残忍な詩人である私の仕事です。■命は、深藍色の深く冷たい海の底で大量の大型の紐虫(ネメルチア)達に貪り喰われる・・
Nemertea
ヒモムシの一種
オロドリア・レウコスピロータが、海の活動する幽門(フィロルス)なら、オロドリア・モエビー・ルートヴィヒは、眠らされた肉だ。
Holothuria pardalis
イソナマコ
その管足(ペ・ンブラクラリオ)でがっしりと海底の岩に張り付いて・・・
夢を見る患者の様に・・・Holothuria pardalis
イソナマコ
ああ、人を漁(すなど)る漁師達は、海を発ち、十字架に殉教し、
ならば、海胆(ウニ)を漁(すなど)る漁師達は何処へ向かうのか?■私は病理学、細菌・微生物学を詩にする詩人です。
そして、スペイン、ポルトガル、南米のキリスト神学の近代史の中から、
言葉を綴っていくのです。■どの道、肉の先にあるものは海の腐敗(デトリタス)だ。
海胆も、人も、死ねば腐肉となり、美しい棺桶(カダレート)もやがて、海の堆積物となる・・Goniistius zonatus
タカノハダイ
ああ、苦悩の音よ!!
ああ、この世の生き物が、何かを押し砕く音よ!!Heliocidaris crassispina
ムラサキウニ
貽貝(メヒジョン)に殺された傘貝(ラパス)のミサを。
陽気な太陽ばかり見つめ、泥を見ようともしなかった、日に焼けた逞しい者達の無知を・・Cellana nigrolineata
マツバガイ
■海には沢山の死があり、それはキリスト教徒の漁師達に網で漁られ、あるいは海岸に打ち上げられます。
それはクトゥルフよりも打ちひしがれた、聖書の物語なのです。■
ムラサキウニ
海胆の歯は頑丈だ。
淡々と藻を殺害し、齧り取る。
喧噪もやがて、海の秩序に淘汰される・・
Heliocidaris crassispina
ムラサキウニ
かつて難破船と共に海底に沈み、
今ではフジツボと海藻に抱きつかれ、
海水を含み、崩れ落ちる朽木の十字架・・
Heliocidaris crassispina
ムラサキウニ
我々は失われる事で
我々は去る事で
我々は喪す事で
いつか楽園の門で出会うだろう・・
Holothuria moebii Ludwig
テツイロナマコ
そんな音はどこにもしていなかったのだ!!
この世界はずっと静寂だった。
皆、聞きたい音を聞くのだ。
ああ、好き好きに愛する幻聴を求めるのだ!!
Diadema setosum
ガンガゼの一種
恩寵妄想(デリア・デ・グハス)を患い、
世界の反響言語(エコラリア)を聞いているのだ!!朱く、ねじくれた骨は、人生の苦悩を物語っている・・
おお、歪な二枚貝、
脊椎炎の牡蠣(スポンディルス・ガエデロプス)の骸よ・・spondylus
ウミギクの一種
ああ、生きる事は、曝露し、耐える事だ・・
Hemicentrotus pulcherrimus
バフンウニ
© Neko Kuromi